2017年10月25日水曜日

2017 IRONMAN WORLD CHAMPIONSHIP レポート ~FUJIサポートライダー今村 圭孝選手~

10月14日(土)に開催されたアイアンマン世界選手権に参加したFUJIサポートライダーの今村 圭孝選手よりレポートが届きました。
昨年は、スタート直前にアクシデントに見舞われ、不運な状況下でのレース展開でしたが、今回は果たしてアクシデントなく満足の行く結果を残せたのか、ぜひご一読ください!

開催日             2017 10 14日(土)
場所              KONAHAWAII
距離                Swim 3.8km / Bike 180km / Run42.2km
TOTAL TIME        10:06:40
Age 35-39          DIV RANK 104 (日本人1位)

使用バイク             FUJI NORCOM STRAIGHT1.1(株式会社アキボウ)

Swim58:51
 スイムスタート。位置は最前列の内側でスタート。大砲の合図とともに勢いよく選手たちが泳いでいく。隣の選手とぶつかりながら、自分のポジションスペースを確保しながら泳ぐ。スタートして間もなく良いペースの選手を捕らえたので、その後ろにつけながら小さいパックで泳ぐことになった。
沖に出ると少し波があったが泳ぎにくくはなかった。折り返しの船を回り、更に折り返しのブイを曲がって時計を確認すると、28分だった。昨年より良いペースで進んでいることがわかったのでペースを落とさないように、しっかりと水をかくことを意識しながら泳いだ。折り返してからも周りには選手がいなくなることはなかったが、自分のペースを維持しながら泳ぐことができ、スイムアップ。

Bike5:24:51



バイクスタート。周りは大柄の選手ばかりだったがいつものことなので気にしない。クアキニハイウェイの折り返しまでに選手とすれ違いながら、大体の自分の位置を確認。かなり良い位置にいることが分かったので焦らずに進んでいく。
クイーンKに入り、追い風を受けながらそこまでの暑さも感じることなく重めのギアで進んで行く。エイドでは水をもらい足の筋肉、首の後ろを冷やし、ドリンクもこまめに飲んだ。クイーンKを左に曲がり、ハヴィに近づいてくると向かい風が強くなり思うように前に進んでくれなくなった。
ペダルに体重を乗せながらペダルを回していく。プロ選手とすれ違いながらハヴィを目指したが、風が強くなかなか進んでいかない。やっとハヴィを折り返すと今度は追い風に変わる。ここを逃しては、とペダルを回した。
クイーンKに戻ってもまだ追い風は続いたが、アップダウンの連続で少しずつ体力を奪われてきたため、下りを利用してスピードを殺さないように気を付けていた。空港の手前何キロだろうか、向かい風に変わってきた。疲れもあり、一気にペースが落ちてしまう。空港を超え、「あと少し」と気合を入れコナの町に向かう。
コナの町中に戻ると観客も多くなり賑やかになる。「戻って来た」と少し安心する。バイクフィニッシュし、トランジットに向かいながら少し左足のハムストリングに違和感を感じた。

Run 3:37:05



ランシューズを履きランスタート。アリィドライブを下って行く。依然として違和感はあるものの、ペース420“を刻みながら走っていく。アリィドライブを折り返し、コナの町に戻るくらいから次第に暑さを感じるようになり、エイドで水を頭や身体にかけ、氷で足の筋肉を冷やした。ここから違和感のある左足ハムストリングに張りを感じ始めたところでペースが落ちる。いつ攣ってもおかしくない感じがあり、「止まらないように、止まらないように」と気持ちを奮い立たせていたつもりだったが、エイド手前から歩いてしまった。
タイムを見るとまだ十分10時間は切れる時間だったので、慌てずに足を伸ばし回復するのを期待しながらゆっくりと走り出す。またコナの町に戻り急坂を登ると、ここからが精神力が試されるクイーンKに入る。走ったことのある人にしか分からない緩いアップダウン、太陽の照りつける道路。これらを坦々と走らなければいけない。クイーンKでは前だけをみて一歩一歩進んで行く。すると、少し足が回復してきたのでペースを戻し走り始めた。だが、またすぐに張りが出てしまう。一昨年アイアンマン台湾で両ふくらはぎが痙攣しながらも3時間10分を切る走りができたことを思い出しながら、「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせ、何とか走ったり、歩いたりを繰り返し、エナジーラボの折り返しまで来た。再びクイーンKに戻って来ると残り約10㎞。「ここからが我慢」と、しっかり前を見てて走り続けた。クイーンKをシーサイドホテルの方へ、曲がる手前で走れなくなる。歩いていると、後ろから来た選手が「GOGO! 」「Come on!」と声をかけ、背中を押してくれた。それもあり再び走り出す。最後はスタートしてから一日を振り返り、しっかりと噛みしめながらゴールに向かう。
ここまでくると順位は本当にどうでもよくなってしまう。上手く説明できないが、いろんなことを振り返り、充実感が湧いてくる。
フィニッシュゲートが見えてきた時、脇腹が急に痛くなり、足が攣ってしまった。「フィニッシュは笑ってしよう」と思っていたが、キツすぎてそれどころではない。それでも、声をかけてくれた選手とフィニッシュ後には健闘を称え合った。その後はそのまま倒れ込んでしまった。
ビッグアイランドの大自然の中で、「自分自身と向き合い挑戦する」というトライアスロン最大の魅力を感じることができて良かった。
応援して頂いた方や、サプライヤー様、本当にありがとうございました。



0 件のコメント:

コメントを投稿